特許の重要性(7)【後発でも勝つために④調査結果に基づいた自社出願の推進①】

特許の重要性(7)【後発でも勝つために④調査結果に基づいた自社出願の推進①】

前項において、先行他社特許への対策の基本としては、既に存在する登録特許は回避し、減縮できる特許へはできるだけの手段を講じることであって、限られた対応しかできない。

後発であっても勝つためには、先行他社から疎ましく思えるような自社出願の推進が必要である。

 

〇将来のライセンス交渉に備える

前項で無効資料調査について述べたが、通常、先行他社は有効かつ重要な特許を1件のみではなくて、複数件の有していることが多い。また、ある特許1件に対して、無効化できる可能性が高い資料を抽出できても、全ての有効かつ重要な特許に対して、有効な無効資料を抽出するには不可能に近い。更には、無効審判の手続きを開始して、たとえ無効と判断されても、裁判も含めた最終的な結論がでるまでは、その特許は有効である。

従って、後発が事業を行うには、先行他社とのライセンス交渉により、現在公開段階の特許も含めて複数特許実施許諾を受ける交渉が現実的と考えられる。

後発であっても、ライセンス交渉を有利に進めるためには、自社出願を推進して、先行他社から、気になる特許、できれば疎ましく感じる、つまり、先行他社から権利化されると困る特許の出願を目指すべきと考える。

少なくとも、先行他社が気になる特許を複数件出願しておれば、一方的な実施許諾契約ではなく、クロスライセンス契約へと有利な立場に移行することも不可能ではない。

ここで、実施許諾等を受ける場合の特許の特定に関して、登録特許の特許番号での規定も可能であるが、その場合、契約後、新たに実施許諾してもらいたい特許が出現した際、手続きが煩雑となるおそれがある。従って、関連する特許について、過去から近い将来を含めた出願日または優先日の範囲で複数の特許を特定することによって、双方にとって後日、新たな懸案事項の発生が抑制できると考える。つまり、新たに出願される特許、更には登録される特許への評価及び交渉が必要となくなる。

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