今まで普通に「積層部品」とか記してきましたが、少し調べてみました。
〇セラミック多層基板(積層部品)の概念は、1961年に発表されている。
〇実用化は、1970~80年台の大型コンピュータ(メインフレーム)全盛期に、
IBMが内部配線電極にタングステンWを使ったアルミナ多層基板上にSiチップを搭載する設計を採用したのが最初?と推測。
〇「電極材とセラミックスを同時に焼成」して、どちらも緻密質にして3次元の配線構造物としている。
〇その後、類似・派生製品として、
・NiCuZnフェライトと銀Ag電極でのチップインダクタ:ノイズ対策部品
・LTCC(低温同時焼成セラミック)と銀Agまたは銅Cu電極の高周波部品
LTCCのLow Temperture:低温とは、上記アルミナ/タングステンの多層基板の焼成温度が1300℃超と高温であることと対比である。
LTCCが一般化したので、アルミナ/タングステンをHTCC(High Temperature ・・・)というようになった、と想像します。
より具体的に「低温」とは、Agと同時焼成では900℃、Cuと同時焼成では1000℃となります。
AgやCuは、電気抵抗が小さく、携帯電話の高周波回路では低損失であることが要求されていて、LTCCの主要用途となった。
・チタバリ(チタン酸バリウム)とNi電極の積層チップコンデンサMLCC
等が開発され、量産されている。
数量ではMLCCがダントツ。
スマホで1,000個、薄型テレビで2,000個使用されていると言われている。
自動車では現在6,000個から、電動化で10,000個と予想されている。
シェアNo.1の村田製作所は、月当たり「〇兆個」を生産しているそうです。