新製品QCD(1)【新製品は実績製品で作る①】

新製品QCD(1)【新製品は実績製品で作る①】

先週3日間連続で特許に関して投稿したのですが、エネルギー不足にて、その後、継続をあきらめてしまいました。

 

本日から、新製品のQCDについて記していきます。

90年代の中頃、未だ「携帯電話」という言葉が一般的でなくて、「移動体通信」と呼ばれていた時代に、ある顧客からの提案で、全く新規に携帯電話用のセラミック電子部品開発が開始されました。幸いにも、お客様と、世界的に携帯電話が普及する時代に恵まれて、6年程度で、個数として1千万個/月、売上も5億円超/月のビジネスへと成長しました。

プロセスエンジニアとして、それまで類似製品の無かった新製品の、製造工程の設計、製造条件検討を担当し、開発当初から量産まで経験できたことは、技術者冥利に尽きると感謝しています。

QCD(品質・コスト・納期)は、それぞれトレードオフの関係とも見えますが、新製品開発~量産の経験から、適切なプロセス開発を進めることができれば、QCDは三位一体であるような感覚を持っています。

 

経験の中で、後から思えば、こうすべきであったことが多く、その辺りを記していきます。

時々、最初の選択は間違っていなかった、もあって、合わせて記します。

 

「新製品は実績製品で作る」の意味ですが、

新製品開発となると、外部から購入する素原料紛等の材料、そして製造設備なども、その時点での「最新」「最高」のもので検討を開始しよう!と思う気分となるかも知れません。

しかしながら、製品が「新」であると、開発を進めていくと、多数、種々の課題が発生してくるのですが、購入している材料や、製造設備自体の「実績があまりない」もので検討している場合、その課題が、新製品そのものによるものなのか、それとも、購入した材料や、製造設備によるものなのかを判断することが極めて困難となってきて、結局、迅速かつ有効な対策ができなくなる、こととなります。

つまり、

1)外部から購入する原料等の材料であれば、先行する?同業者等への納入実績が豊富なサプライヤーを選び、

2)かつ、生産が継続的に行われている型番・グレードを採用する、

ことがベターでしょう。

・実際の失敗経験としては、

原料紛でアルミナを大手メーカのS社から購入したことは良かったですが、カタログから、高純度で微粉のグレードを選んだところ、数年後に受注量減少によって、生産停止と決定されてしまいました。代替グレードでの検討を余儀なくすることとなりました(大変な工数がかかって、顧客から承認していただく必要もありました。)が、当初から、営業担当者より「継続的に安定製造されているグレード」の情報を得て、判断しておけば良かったのでしょう。

・うまくいった経験では、

内部配線電極材料として、銀Agペーストを選定した際、高品質かつ安定しているとの評判のS社を採用したのですが、こちらの技術情報等を開示した後、営業担当者から「であれば、少し用途は違うかも知れないが、某社向けに供給実績豊富なグレード」を紹介いただき、実験~生産でも良好な結果が得られて、継続的に生産に適用することができました。カタログの数値ではなくて、営業担当者からの、まじめな提案を受け入れたことが良かったのでしょう。

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